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2021/06/03

「KISEKI ART(キセキ・アート)」 プロジェクト 開始について 創造の軌跡(ペン・筆の動き)をデジタルで捉え、「アートとしての新たな一面」 を提示

株式会社ワコムは、「クリエイターやアニメーターの方々の創造の軌跡のデータが、作品そのものに比肩し得る価値を持ち、アーティスト自身に帰属する資産である」という考えのもと、株式会社Preferred Networks、株式会社セルシスの協力を得て、ペンや筆の動きといった創作の過程をデジタル技術で捉えるプロジェクトを開始しました。これにより、アーティスト自身が「気づき」を得てスキルアップを図ったり、作品を楽しむための新しい価値提案をするなど、様々な活用を支援することが可能となります。

現在、多くのクリエイターやアニメーターが、ワコムのペンタブレットとセルシスのCLIP STUDIO PAINTを使い、コンピューターで作品を制作しています。作品が完成に至るまでのプロセスで紡がれていく一本一本の軌跡に意味があり、アーティストの想いが詰まっています。

KISEKI ART(キセキ・アート)」プロジェクトでは、本プロジェクト専用のCLIP STUDIO PAINTを使って描かれた作品における軌跡をワコムのデジタルインク技術で捉え、その特徴量の変化を、株式会社Preferred Networksが開発するAI(人工知能)技術で可視化します。可視化された情報は、アーティストが創作の過程では見えることのない特徴を「気づき」として改めて提供したり、特徴量そのものをアート表現としてファンの方々に提示することもでき、創造の軌跡を活用して新しい価値を提供するサービスなども可能となります。

ワコム代表取締役社長兼CEOの井出信孝は、次のように述べています。
「デジタル技術によって創作された作品は完成形だけでなく、創作の過程すらもアートとして捉えることができ、その軌跡データもクリエイターの皆さまに帰属すると、私たちは考えています。その特徴量を可視化することで、アーティストの方々を支援し学びのきっかけを提供するなど、パートナーの皆さまと協力のもと、様々な可能性を開拓していきたいと考えています。」

株式会社Preferred Networks執行役員の福田昌昭氏は、以下のように語っています。
「Preferred Networksは『現実世界を計算可能にする』というビジョンを掲げ、深層学習などの最先端技術を活用した技術開発を行っています。ここ数年は、エンターテインメントや教育といった分野への技術展開も進めており、クリエイターの方々との共同作業を通してアートとテクノロジーの融合と市場への貢献を試みています。本プロジェクトにおいても、ワコムやセルシスと共に私たちだからできる表現や新しい体験の提供を追求していきます。」

株式会社セルシス代表取締役社長の成島 啓氏は、以下のように述べています。
「この度の共同プロジェクトに専用のツールを提供させていただく形で、ワコム、Preferred Networksとご一緒させていただけることに興奮しています。アーティストの皆様の気持ちにしっかり寄り添っていくことを大切にしながら、取り組んでまいります。」

3社は、この取り組みを 「KISEKI ART(キセキ・アート)」プロジェクトと命名し、まずは、本年11月にワコムが開催するオープンイノベーションを促進するイベント「コネクテッド・インク」において、コンセプト作品の共同展示を目指します。

【ワコムについて】
株式会社ワコム(東証一部: 6727)は、デジタルペンの技術を通して、「デジタルで描(書)く」体験をお客様の様々なニーズに合わせてお届けする、「テクノロジー・リーダーシップ・カンパニー」です。ワコムのペンタブレット製品は、全世界150以上の国と地域で、映画制作や工業デザインのスタジオ、デザイナー、マンガ家などのプロクリエイターから、趣味でイラストや写真加工を楽しまれる方まで幅広くご愛用いただいております。また、「書いて学ぶ」ことが欠かせない学校や塾など教育の現場、医療現場での電子カルテ等の記入、金融機関等での各種申込書、クレジットカードの電子サイン用にも、ワコムの製品は使用されています。さらには、オフィスや家庭で使われているデジタルペンを搭載したパソコン、タブレット、スマートフォン向けにもワコムのペン技術をOEM提供しており、多くのモバイルIT機器に搭載いただいています。 ワコムはこれからも、最先端技術との連携も視野に入れた新しいデジタルペンの体験と価値をお届けしてまいります。

<Contact Information>
株式会社ワコム 広報室 Tel:03-5337-6702 E-mail: wacom-pr(at)wacom.co.jp