株式会社ワコムは、ビジネスや教育分野におけるデジタルペンとインク活用のさらなる進展を図るため、米・マイクロソフト社とのパートナーシップを強化します。マイクロソフトの開発者会議「Build 2019」にて、当社インクデビジョンを率いるハイジ・ウォンがスピーチし、ワコムの提供するデジタル・インク技術「WILL™ 3.0」 を、マイクロソフトのAI関連技術「インク・レコグナイザー」と連携させることを発表しました。
また、デジタルペンの広範な互換性のために2016年にワコムが開始し、マイクロソフトも参画しているUPF(ユニバーサル・ペン・フレームワーク)推進の一環で、ワコムとマイクロソフト両社の最新ペンプロトコルに対応してアップグレードした、新しいBamboo Inkペン(近日発表予定)もお披露目しました。
ペンとインクは、直感的でスピーディーな入力方法として優れていますが、最新IT技術を駆使した様々なサービス(スケジュール管理、クラウド上での業務管理、データ保管、サーチ機能など)との連携は十分にできていません。これを可能にするには、ペンとインクで入力したコンテンツを瞬時にデジタル化し、AIが文脈や意味を含めて解釈した上で、顧客に対して的確なサポートを提供できるようにする必要があります。
ハイジ・ウォンは、Buildのスピーチで、「両社のパートナーシップは、ペンとインクにおけるユニバーサルかつ先進的な価値体験を提供する新しい段階へと進みました。単に手書きのメモがテキストに変換されるというレベルを超え、インクが持っている意味をAIが理解し顧客を的確にサポートできるようにしていきます」と述べました。
マイクロソフトとの協力により、ワコムはWILL3.0 で実現した「セマンティック技術※」を活用したノートアプリに組み込み、2019年末を目途に当社の「Wacom Inkspace」アプリで、幅広く提供していく予定です。
マイクロソフト社パートナー・グループのプログラム・マネージャーであるジェリー・コ―氏は「当社の新サービスをいち早く活用してくれたパートナーが、デジタルペンの世界的リーダーであるワコムとなってくれてとても嬉く思います。これによってワコムは、Wacom Inkspaceアプリのインク認識性能を高め、セマンティックをはじめとした最高のインク体験を実現することができるようになります。両社のパートナーシップによって、Wacom Inkspaceアプリが進化するのを目にするのが楽しみです」と述べました。
両社による革新的な取り組みを最大限に生かすデジタルペンとして、ワコムは、新しいBamboo Inkペンを準備しています。ワコムのアクティブES®とマイクロソフト・ペン・プロトコル両方に対応してアップグレードされ、軽いタッチでの入力や傾き検知などに優れているのが特徴です。新製品の価格や導入時期については、後日発表予定です。
※1セマンティック(Semantic)技術:
コンピューターが、文脈や背景などからある情報の意味や関連性などを理解し、その理解に基づいて自律的に処理を行うことを可能にする技術
【ワコムについて】
株式会社ワコム(東証一部: 6727)は、デジタルペンの技術を通して、「デジタルで描(書)く」体験をお客様の様々な二ーズに合わせてお届けする、「テクノロジー・リーダーシップ・カンパニー」です。ワコムのペンタブレット製品は、全世界150以上の国と地域で、映画制作や工業デザインのスタジオ、デザイナー、マンガ家などのプロクリエイターから、趣味でイラストや写真加工を楽しまれる方まで幅広くご愛用いただいております。また、「書いて学ぶ」ことが欠かせない学校や塾など教育の現場、医療現場での電子カルテ等の記入、金融機関等での各種申込書、クレジットカードの電子サイン用にも、ワコムの製品は使用されています。さらには、オフィスや家庭で使われているデジタルペンを搭載したパソコン、タブレット、スマートフォン向けにもワコムのペン技術をOEM提供しており、多くのモバイルIT機器に搭載いただいています。ワコムはこれからも、最先端技術との連携も視野に入れた新しいデジタルペンの体験と価値をお届けしてまいります。
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