ワコムのイラスト講座にようこそ。今回のテーマは女性の顔のイラストです。女性の顔は上手く描けたときは嬉しいものです。描かれる女性の年齢や出生地によって、また正面顔か横顔かによっても、イラストの感じは変わってきます。もちろん、アーティストの作風も大きく影響します。また、同じ顔でも昼と夜で印象が異なることもあります。
本チュートリアルでは、顔を写実的に描く方法の基礎をステップごとに説明します。肖像画、似顔絵、コミックス、アニメなどの分野で世界中のアーティストが長年にわたり実践している方法です。もちろん、作画に絶対のルールなどはなく、自分の作風に応じてアレンジしたり、新たな解釈を付け加えたりすることができます。女性の顔を描くコツなど、イラスト練習に役立つ基礎知識を紹介します。
今回は女性の顔を想像で描いてみます。その中で、より写実的に仕上げるのスキルと技法を紹介します。まず頭の位置を決め、顔のパーツを描き、最後に全体の調子を整えて色を塗ります。
主に初心者向けに解説していますが、すでにイラストを描いている人にも新たな発見があるかもしれません。本チュートリアルではペンタブレットの利用したデジタル制作のメリットについても話をしていますが、紙にペンで描いても
描き方を同じように学ぶことができます。
目次
顔の輪郭のおおまかな形ができました。顔のパーツを配置していきます。03で書き込んだ、短い横線が手かがりになります。
• 一番目の上の線が、髪の生え際です。
• 上から二番目の線は、不要なので消しても大丈夫です。
• 上から三番目の線は、目を描くための目印です。目は思ったより低い位置にあり、顔のほぼ真ん中に描きます。
• 鼻は大きい円の下側の縁に描きます。円と縦軸が交わるところに、鼻の下端が来るようにします。
• 口は小さい円の中央に描きます。
続けて、顔のパーツの描き方について説明します。
眉の輪郭を取ります。眉尻に向かって細くなるように描きましょう。女性の眉は男性より細くて、アーチの膨らみが大きくなる傾向があります。細くつり上がった眉だと険しい表情になるので気を付けてください。
眉頭を斜め45度の角度で描き始め、眉尻に向けて段々と毛の向きを平らにしていきます。さっと線を引くような感じで眉頭の毛から描き始めます。一本ごとに毛の角度を微妙にずらしながら描き進め、眉毛の輪郭を埋めます。
デジタル作画なら、はみ出した部分を消すのも簡単です。
女性だと髪で耳が隠れることが多いので、描くのも楽です。ヘアスタイルによっては、描かずにすむこともあります。耳は角張った形状、しわ、影になる部分などかあり比較的複雑な構造をしているので、別のチュートリアルで詳しく説明ができればと考えています。
図のように3ステップで耳を抽象的に描くことができます。27で描いた四角のアタリをうまく使います。
次のステップから、髪の毛と仕上げ、色塗りに進みます。
06で描いた髪の生え際のアタリを参考にします。ここで生え際のアタリを消しても問題ありません。顔全体のバランスから髪の位置を決めることもできます。
耳と同じように、髪の毛は練習して描き慣れる必要があります。ここではポイントを説明します。
まずは頭頂部から位置取りをし、髪形のラフの線を描きます。ラフは後で隠せるように新規レイヤーを使います。中央よりやや右に取った分け目の補助線から、なめらかな弧を描くように髪を入れていきます。頭頂部から左右の耳に向けて髪の毛を描きます。ヘアスタイルにルーズ感を出したいときは、髪の流れに沿って何本か毛を描き足します。
線画のポイントを説明してきました。少しでも今後の創作活動のヒントになれば幸いです。このチュートリアルだけでは、すべてのテーマを網羅することはできませんが、
ワコムではさまざまなチュートリアルを提供していく予定です。今回は女性でしたが、男性の顔を描いたり、年齢に応じて顔を描き分けたりするにもスキルが必要です。また、正面以外の角度から見た顔の描き方、髪・鼻・耳などの顔のパーツの描き方、手足や身体全体の描き方などのテーマを取り上げていきます。
本チュートリアルでは、イラスト制作の基礎について説明しています。今後も本チュートリアルを参考いただき、色々な作品制作に挑戦して、デジタル制作をお楽しみください。
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